2014年4月26日土曜日

帝人ファーマさんがアクロメガリー情報サイトを開設

帝人ファーマさんの「先端巨大症ねっと 今、知っておきたいアクロメガリー情報サイト」がオープンしました。

かなり情報満載のサイトです。

「先端巨大症を知るための3 Steps + α」を枠組みとして、

1.どんな病気なの?
2.どうやって診断するの?
3.どうやって治療するの?
Plus α. 医療費助成

といった構成になっており、細かいところまで丁寧に説明されています。

「3分でわかる先端巨大症」という動画は、先端巨大症について、非常に分かりやすくコンパクトにまとめた内容になっております。

その他にも、Q&Aや、早期発見の重要性セルフチェックといったページもあります。

そして…。

アクロメガリー・コミュニティーで発刊した "Alone in My Universe"、 かねてから日本語訳の要望が寄せられていましたが、今回、この帝人ファーマさんのサイトで、部分的にではありますが、日本語訳が公開されることになりました(こちら)。

今は、第1章が部分的に掲載されておりますが、今後、少しずつアップされていくことになるかと思います。

この "Alone in My Universe"、邦題は「独りぼっちの私~先端巨大症との戦い」です。

先端巨大症を持つ患者さんの多くは、希少疾病ゆえに、「独りぼっちの戦い」から闘病をスタートするかと思います。

周りに同じ病気の仲間がいない、
病気のことをなかなか分かってもらえない、
病気による不安やフラストレーションを分かってくれる人がいない…。

けれども、実際は独りぼっちではないのです。

確かに一人一人の体験は異なります。
しかし、その中にも共通点を見出すことはできるのでないでしょうか?

「あっ、私もそうだった!」

このエッセイ集をお読みになる中で、少しでもそういう箇所を発見していただけることが私の願いです。そして、私たちは皆さんの仲間であることを覚えておいてほしいと思います。

…と、"Alone in My Universe" で熱くなってしまいましたが、帝人ファーマさんのこのサイト、是非ともご覧になってください。


<参照URL>
「先端巨大症ねっと 今、知っておきたいアクロメガリー情報サイト」

2014年4月20日日曜日

主のご復活、おめでとうございます

今日はイースターです。
1日が終わろうとする頃でギリギリですが…

主のご復活、おめでとうございます。

イエスは言われた。「わたしは復活であり、命である。。わたしを信じる者は、死んでも生きる。生きていてわたしを信じる者はだれも、決して死ぬことはない。このことを信じるか。」(ヨハネによる福音書11:25~26)
皆さんの心が喜びと感謝で満たされますように。
平安と祝福をお祈りいたします。


Happy Easter!
May the spirit of the Lord fill your heart this Easter. God bless you now and always.

混合診療は患者のためになるのか?

本日、2014年4月20日の朝日新聞の社説に混合診療解禁について書かれていました。
全文はこちら)。
(本日以降、この記事をお読みになる方は、リンク先の「社説バックナンバー」からアクセスしてください。)

「混合診療」って何?

そもそも「混合診療って何?」という方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単にご説明いたします。

診療には、健康保険が使える診療と使えない診療があります。

混合診療では、この両方を併用し、健康保険が使える診療に関しては健康保険でまかない、使えない診療に関しては患者さんが費用を支払います。

現在は、患者さんから健康保険が使えない診療の費用を徴収した場合、その病気に関する全ての診療費は、「自由診療」として患者さんが全額負担しなくてはなりません。

ただし、差額ベッド代や一定の先進医療などの「例外」は存在します。

今回、浮上してきている案は、この「例外」を増やす、というものです。

混合診療の何が問題なの?

①貧富の差で受けられる治療が限られるかも

「『例外』が増えれば、混合診療でも全額自費ではなくなるから、患者さんのためになるのではないか?」という意見があります。

しかし、本当に患者さんのためになるのでしょうか?

日本医師会は、混合診療に関して、下記の問題を指摘しています()。
(1)政府は、財政難を理由に、保険の給付範囲を見直そうとしています。混合診療を認めることによって、現在健康保険でみている療養までも、「保険外」とする可能性があります。 
(2)混合診療が導入された場合、保険外の診療の費用は患者さんの負担となり、お金のある人とない人の間で、不公平が生じます。 
(3)医療は、患者さんの健康や命という、もっとも大切な財産を扱うものです。お金の有無で区別すべきものではありません。「保険外」としてとり扱われる診療の内容によっては、お金のあるなしで必要な医療が受けられなくなることになりかねません
こんなことになったら、お金のある患者さんだけが受けられる診療が出てきますよね。

たとえば、先端巨大症に使う代表的な注射剤を考えてみてください。1か月に1度打ちますが、この1本の注射、一般的な用量で20万円を超える薬価です。このようなお薬が、健康保険が使えない診療となってしまったら、一体、どれだけの患者さんが治療を継続できるでしょうか?

つまり、お金が有るか無いかで、治療が受けられるか受けられないかが決まってくるようになってしまうのです。

また、「健康保険は使えないけど、例えば、海外では安全性も有効性も確立されている治療法がある。こういった治療を混合診療で受けられるようになるのだから、患者さんにとってプラスになるのでは?」という意見もあります。

しかし、これもおかしな話ですよね。

本来、安全性・有効性が確立されているのであれば、速やかに健康保険が使える診療にできるようにする枠組みを作れば良い話です。

こういった問題を、朝日新聞の社説は、このように書いています。
これまで混合診療が認められた治療法は、安全性と有効性を確かめたら公的保険の対象に移し、誰もが使えるようにすることを前提にしている。 
今回の提案には、この前提がない。効果が認められた治療が「選択療養」にとどまり、金持ちしか受けられないなら、医療の格差は固定化される。
安全性も有効性も確立されている治療法が、いつまでも健康保険が使えないままにされてしまったら、せっかく良い治療法があっても、その治療を受けられない患者さんも出てくるので、これは大きな問題です。
②安全性・有効性が確立されてなくてもOK?

さらに、安全性・有効性が確立されていない治療法を選択させられてしまう危険性もあります。
高度かつ先進的な医療であれば、患者が内容を理解することは非常に難しく、患者の自己責任にゆだねることになります。治療困難な病気と闘っている患者は、藁にもすがる思いで安全性・有効性のない治療法や、エビデンスのない民間療法を選択させられてしまうおそれもあります。(
安全なのかどうか、効くのかどうかも分からない治療をどう思いますか?

いかにも怪しげなものなら選択しないかもしれませんが、それでも、難病の患者さんなどは、藁をもすがる思いで安全性・有効性が確立されていない治療法を選んでしまうかもしれません

それに、医療は専門性が高いので、患者さんはお医者さんを信用するしかないことが多々あります()。ですから、患者さん側がよく分からないうちに、安全性・有効性の確立されていない治療法を選ばされてしまうこともありうるわけです。

本来はどうするべきなの?

本当に患者さんのことを考えたら、混合診療ではなく、安全性・有効性を客観的に判断し、そこで安全性・有効性が確認されたものに関しては、健康保険が使える診療にする、ということを考えるべきではないでしょうか。

日本医師会は「新しい医療の提供にあたっては、安全性・有効性を客観的に判断することが必須であり、さらに、将来の保険収載が大前提であります。」と主張しています()。

朝日新聞の社説にも、「きちんと客観的に評価できる臨床試験の枠組みで進めるのが筋だ。」と書かれております。

本当に患者さんは混合診療を求めているの?

「一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会(JPA)」は、この案に反対する要望書を提出しております。具体的には、下記の通りです()。
一、政府と規制改革会議は、混合診療「原則禁止」を堅持し、必要な医療は保険で受けられるようにしてください! 
一、データの集積と安全性の確認がない自由診療による治療は、多くの国民の健康被害を拡大しかねないものであり、国による監視と指導を強めてください! 
一、国民の誰もがわが国の到達した先進的な医療を安心して受ける事ができるよう、国民皆保険制度を堅持し、充実させてください!
また、「10年前の混合診療論議では、高価な未承認薬を使うがん患者らの声が一部解禁を後押ししたが、今回はそれも聞こえてこない。」とのこと()。

一体、誰のための案なのでしょう?

<参照URL>
混合診療解禁―患者の利益になるのか (朝日新聞 社説 2014年4月20日付)
保険診療ってなに?~混合診療の意味するものと危険性~(日本医師会)
国民の安全・安心を守るための医療について (日本医師会
規制改革会議が事実上の混合診療「解禁」案を提示 JPAは、この案に反対する要望書を提出しました(JPA)

(再掲)【医療講演会・患者交流会】4月27日(東京都)

「下垂体患者の会」の成長ホルモン(GH)とIGF-1に関する医療講演会と患者交流会が、いよいよ来週に迫りました。

詳細はこちら

先端巨大症と成長ホルモン分泌不全症(GHD)を持つ患者さん・ご家族の交流も行います。

皆さんのご参加を心よりお待ちしております。


<参照URL>
医療講演会と患者交流会のお知らせ:「成長ホルモン(GH)とIGF1のはたらき~先端巨大症と成長ホルモン分泌不全症(GHD)について」(仮題)

<過去ログ>
【医療講演会・患者交流会】4月27日(東京都)

難病法案・小慢改正法案、衆議院厚労委で全会派賛成で採択


難病法案は4月18日、衆議院厚生労働委員会で、一部修正の後、全会一致で採択されました。

衆議院厚生労働委員会で採択された附帯決議の全文は下記の通り()。


「難病の患者に対する医療等に関する法律案」及び「児童福祉法の一部を改正する法律案」に対する附帯決議

(2014 年 4 月 18 日 衆議院厚生労働委員会)

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
1 指定難病の選定に当たって、診断基準の作成に係る研究状況等を踏まえて対応するとともに、疾病数の上限を設けることなく、医学、医療の進歩等を踏まえて、指定難病の要件に該当するものは対象とすること。また、今後の指定難病の見直しに当たっては、患者数だけでなく、患者の治療状況や指定難病に指定された経緯等も考慮しつつ、慎重に検討すること。
2 新制度において大都市特例が規定された趣旨を踏まえ、指定都市が支弁する特定医療費の支給に要する費用が十分に確保されるよう必要な支援を行うこと。また、指定都市に新たに生じる経費については、国の責任において適切な措置を講じること。
3 難病患者及び長期にわたり疾病の療養を必要とする児童が地域において適切な医療を受けることができるよう、指定難病医療機関及び指定医の指定に当たり地域間格差が生じないよう取り組むとともに、医療機関等のネットワーク等を通じた情報の共有化を図ること。
4 療養生活環境整備事業等、義務的経費化されない事業について、地域間格差につながらないよう、地方自治体の負担に配慮すること。
5 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づく障害福祉サービスの対象となる難病等の範囲については、難病対策における指定難病の拡大を踏まえつつ、支援の必要性等の観点から判断するものとすること。
6 長期にわたり疾病の療養を必要とする児童が成人しても切れ目のない医療及び自立支援が受けられるよう、指定難病の拡大、自立支援事業の取組促進を図るとともに、成人後の医療や成人に対する各種自立支援との連携強化に鋭意取り組むこと。
7 最大の難病対策は治療法の確立であり、難病の原因究明、治療法の研究開発に万全を期すこと。そのため、研究開発のための必要な予算を確保すること。

なお、JPA(日本難病・疾病団体協議会)の伊藤たてお代表理事の衆議院参考人質疑での発言をJPAが掲載しているので、そちらもお読みください()。

<参照URL>
難病法案・小慢改正法案、衆議院厚労委で全会派賛成で採択!(JPA)
難病法案・小慢改正法案、衆議院参考人質疑(16 日)での伊藤参考人(JPA代表理事)の発言(全文)(JPA)

2014年4月19日土曜日

脊髄への投与が禁止されている造影剤を誤投与

東京都の国立国際医療研究センター病院で、脊髄への投与が禁止されている「ウログラフィン」という造影剤を研修医が誤投与し、患者さんが死亡する医療事故がありました(詳しくは
)。

防げなかったのか

医療現場では「ヒューマンエラーは起きるもの」と考え、未然に防ぐ対策が必要です。
この研修医にも問題があったのかもしれませんが、それを防ぐための安全対策がとられていなかったのも問題だったように感じます。

確かに、医療においては、「最低限知っておかなくてはいけない知識」というのはあるわけで、「血管に使う造影剤とせき髄に使う造影剤は同じだと思っていた」という研修医にも問題があったかと思います。それでも、今回の事故に関しては、未然に防げたような気がするのです。

過去の医療事故を振り返って

経管栄養剤の静脈内への誤投与の医療事故、覚えていますか?

実は、栄養カテーテルの接続部は輸液カテーテル(点滴用のチューブ)の接続部との互換性の無い製品があるので、対策はとれる状態でした。

ですから、誤投与した看護師1人の責任ではなく、病院がこういった対策をしていなかったことも原因と考えられています。

また、このような事故は以前から起きていたようですが、それを知りながらも、誤接続防止になっていない製品の販売を続けていた医療機器メーカーにも責任があったかと思います。

そんなことを振り返ると、医療事故とは、必ずしも1人の当事者に責任を押し付けるべき問題ではないのではないか、と私は考えています。

今後…

今回の造影剤の医療事故、1人の研修医に責任を押し付けるのではなく、病院として医療安全対策を練るきっかけにしてほしいです。
また、全国の病院でも同じ過ちが起きぬよう、今一度、安全管理について考えていただきたいですし、医療に携わるメーカーも、医療事故を防止するための対策を練ってほしいと思います。

<参照URL>
禁止造影剤を「知らずに投与」患者死亡(NHK)
女性研修医が造影剤誤投与、女性患者死亡 医療研究センター(産経新聞)

2014年4月18日金曜日

一過性脳虚血発作(TIA)?

アラサーと言われる歳なのですが、なんと、「脳梗塞のリスクがある可能性がある」と病院で言われてきました。

具体的な病名は告げられなかったのですが、お医者さんの話をうかがうと、どうやら一過性脳虚血発作(TIA)と言われる、脳梗塞の前触れと言われる症状を疑っているようでした。

ことの始まりは、今日14時頃、横になっていた状態から起き上がって立ち上がろうとした時。立ち上がった瞬間にポシャン!と崩れてしまったのです。その後、その辺にあるものにつかまって何度も立ち上がろうとしたのですが、中腰くらいまで立つと、やはりすぐポシャン!となってしまいます。何が何だかわからず、パニックでした

とりあえず、5分以内には立ち上がれるようになったのですが、足の違和感が無くならないし、右足が特に力が入りにくいし、何よりも不安が大きかったので、救急相談センター(#7119)に電話しました。すると、今日中に受診したほうが良い、と言われました。慌ててかかりつけの大学病院に電話し、受診しました。

それにしても、足がおかしいのに、脳のCT撮られたり、血液検査されたり…。いやいやビックリです。

実は、現在服用中のお薬が血栓のリスクを高める副作用があるんですよね。それと、先端巨大症の合併症でコレステロールが高いので、「予備軍」ではあったのでしょうけど、この歳でこんなことになるとは…。

何はともあれ、脳梗塞ではなくて良かったです。来週、神経内科に受診するように言われました。それまでは、ひとまずバイアスピリンを服用することになります。このまま何事もなく落ち着いてくれることを祈るばかりです。

2014年4月13日日曜日

私は「闘士」!

不調から惨めな気持ちに

昨年の12月頃から、実は調子がとても不安定です。何がどう調子が悪いかというと、耐えがたい倦怠感と食欲不振です。食事に関しては、「ラコールNF」という栄養剤(飲むタイプの「カロリーメイト」のようなもの)に頼っていた時期もあります。

今でも、食べられたり食べられなかったり…。体調も不安定です。

かれこれ4~5か月なので、いい加減、元気になってほしいのですが、なかなか回復せず、気持ちもどうしても後ろ向きになりがちです。

こんな状況になってくると、どうしても、元気な人が羨ましくなってしまいます。

外出するにしたって、人に会いに行くにしたって、最近はいつだって自分のエネルギー残高を確認しながら計画しないといけません。そして、ちょっとでも無理すると、すぐ寝込んでしまう。

闘病は明るく楽観的にするよう心掛けていますが、それでも、どうしてもそういう気持ちになれない日もあります。心身疲れ切ってしまってどうしようもなく悲観的になることも、残念ながらあるのです。

…闘病は、綺麗事ではないんですよね。

もちろん、日頃はユーモアで乗り切るようにしているのですが、そういう命綱のようなものが、ストレスや疲れなどでブチっと切れてしまうことが私にはあります。

今日は、まさにそんな日でした。

そういう時は、自分を他の人と比べてしまい、今の自分の置かれている状況を大変に惨めに感じてしまって、耐えがたく悲しくなってしまったりします。「人と比べても仕方ない」と分かっているのに、そうしてしまうんですよね。

私を「闘士」と呼んでくれた

そんなこんなで、心身ともにグッタリだったのですが、午後になって、ミシガン時代のある友人から、何年かぶりにFacebookメッセンジャーでメッセージが来ました。

「最近、どう?」
本当は「元気でやっているわよ」と無難な言葉を返そうと思っていたのですが、彼女なら分かってくれるのでは、と思い、正直に返事をすることにしました。
「メッセージ、ありがとう。持病との闘病も7年になるのよね。今、私にとっては大変な時期なんだけど、きっと乗り越えられると信じているわ。ところで、あなたは元気?こんなに速く時間が過ぎていくのは信じられないわ。」
すると、彼女から返信が届きました。
「そうね、その病気についてあなたが初めて話してくれた時のことは覚えているけど、そんなに長いこと闘っていただなんてビックリしてしまうわ!本当にあなたは真の闘士(true fighter)ね。闘い続けるのよ!」

読んで思わず涙がこぼれました。
真の闘士(true fighter)…。
今までの私の闘いを、肯定し、そして応援してくれるような言葉でした。

今まで私は自分をそういう風にとらえていたでしょうか?
いいえ、あまりそのように自分を見ることができていませんでした。
ですから、頑張って闘っている自分を労うこともあまりしてきませんでした。
それどころか、自分を蔑んでいたところすらあります。

「こうでありたかった自分」から、病気によって遠ざかってしまったため、心のどこかで、自分を「敗者」と見ていました。

そこにこの友人から、私の努力を肯定し、さらに応援してくれるような言葉が飛んできたのです。

「そうか、闘士か…。そうだよね、私は敗者なんかではなく、闘士なんだよね。」

なんだか心が明るくなり、前向きに頑張れる気持ちになりました。

2014年4月10日木曜日

ゼプリオン、4か月半で17人死亡

ヤンセンファーマの「ゼプリオン」という統合失調症のお薬で、販売開始後4か月半の間に死亡例が17件も報告されています)。

ヤンセンファーマの資料によると、死因としては、

  • 肺塞栓
  • 心筋梗塞
  • 低体温
  • 嘔吐物による窒息

があるようです。(

「2009年以降、世界60か国以上で使用されているが、短期間に多数の死亡例が報告されたことはない」()とあるので、日本だけの問題なのでしょうか?そうであれば、なぜ日本でだけ、こんなに死亡例が出てしまったのでしょう?

色々なことを考慮して、私は他の抗精神病薬との併用が関係あるのでは?」と考えました。
ただ、あくまでも素人意見ですので、参考程度にお読みいただければ、と思います。

人種による差は無い

日本だけの問題である、と捉えた時、まずは人種による薬物動態*に違いがあるのではないか?と考えました。
(*薬物動態:お薬の体内での動きのこと。具体的には、お薬の<吸収、分布、代謝、排泄>の過程です。)

しかし、ゼプリオンでは、人種による薬物動態の差は無いようです(:欧州医薬品庁、2013)。

多剤大量処方の問題

ここで、私の頭をかすめたのが、「日本の精神科医療独自の問題」と言っても良い、多剤大量処方という問題。

日本での精神科医療では、諸外国に比べて多剤投与が多い、と報告されています(:厚労省、2010年)。

この報告によると、「統合失調症患者に対する抗精神病薬併用投与の国際比較の研究報告によると、多くの国では単剤投与が50%以上であるのに対し、日本は単剤投与が20%未満である」とのことです。

また、抗精神病薬投与量のCP換算値**も、日本では諸外国よりも高いことが知られています。
(**CP換算値:抗精神病薬には様々なお薬がありますが、それを「クロルプロマジン」というお薬に置き換えると、どのくらいの量に相当するのかを示す値です。)

例)
・ 、9枚目のスライド
・ 、ページ中ほどの「グラフ1」参照

多剤大量処方の危険性

こういった現状がなぜ問題になるのかというと、薬が一定の量を超えると、効果はそれ以上変わらないのに、副作用ばかりが増えていくからです()。

さらに、定型・非定型抗精神病薬の用量が増えるほど、心臓突然死が増える()、という研究結果も報告されています。

死亡症例の実際

さて、それでは、実際にお亡くなりになってしまった患者さんでの処方状況はどうだったのでしょう?

ヤンセンファーマの資料を確認すると、
「他の抗精神病薬との併用による本剤の有効性及び安全性については確立しておりません。本剤投与中の症状の急激な悪化時等,やむを得ず経口抗精神病薬を一時的に併用する場合を除き,出来るだけ他の抗精神病薬とは併用をしないでください」
とありますが、どの死亡症例でも、他の抗精神病薬の併用が見られます)。

考察

こういったことを踏まえると、「他の抗精神病薬との併用が影響があったのでは?」と、私は考えてしまいます。しかし、初めに申し上げた通り、これはあくまでも素人の意見です。

以上は私の勝手な考察です。

ヤンセンファーマは、
「現時点では,死因や死亡のリスク因子については特定されていません。」
「今回報告されている死亡症例は,死亡に至る前兆の情報がほとんどなく,原因不明の突然死も報告されています。」
と報告しております。

原因やリスク因子が早く特定されることを願っております。


<引用>

統合失調症薬「ゼプリオン」で17人死亡例 (Yahoo!ニュース、読売新聞より)
ゼプリオン®水懸筋注 25mg,50mg,75mg,100mg,150mgシリンジ ―適正使用についてのお願い― (ヤンセンファーマ)
Xeplion : EPAR - Product Information (欧州医薬品庁)
過量服薬への取組-薬物治療のみに頼らない診療体制の構築に向けて- (厚労省)
知られざる統合失調症の薬物治療、身体合併症の発症リスクを啓発 (NPOコンボ)
減薬とスイッチングは一生続けていくこと (大下隆司、Shinfuku, N & Tan C-H. Int Rev. Psychiatry, 20: 460—468, 2008 より)
Atypical Antipsychotic Drugs and the Risk of Sudden Cardiac Death (Ray W.A. et.al, 2009)

2014年4月8日火曜日

SNSでの患者同士の「医療相談」や「医療アドバイス」について

皆さんは、TwitterやFacebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)をご利用ですか?私はFacebookは2004年から、Twitterは2009年から利用しております。

希少疾病を抱え、周囲に同じ病気の仲間がいない方、そして、特に実名で使用しない場合、精神疾患などの「リアル」ではなかなかカミングアウトできない病気を持つ方にとって、SNSは、同じ病気や悩みを持つ仲間と交流することのできる素晴らしいツールである、と私は考えております。

しかし一方で、問題もあるようです。あるお医者さんが、SNSについて懸念している、といったことをおっしゃったことがあります。患者さん同士の不適切な「医療相談」や「医療アドバイス」が現状起きており、これは危険なことだ、とおっしゃるのです。

こういった問題は、どの病気にも言えることではないでしょうか。

確かに同じ病気や悩みを持つ仲間と、お互いの体験談をシェアするのはとても有意義なことです。「あっ、こういうふうに感じたり、こういうことを体験しているのは、私だけではなかったんだ!」という思いが安心感を与えてくれたり、孤独感を無くしてくれたりします。また、病気や治療に関する情報がなかなか手に入らない方にとっては、仲間からの情報は大変に貴重なものでしょう。

しかしSNS上で仲間に「医療相談」をしてしまうのは困ったことです。治療に関しては、同じ病気を持っている仲間だって、自分とは異なるわけですから。彼らの体験談や情報を聞いたうえで、気になることは医師に相談する、というのなら良いのですが、そのプロセスを飛び越して、仲間の言うとおりに薬を調整したり、治療をやめたりする方も中にはいらっしゃるようです。しかし、仲間はあくまでも仲間であって、あなたの主治医ではありません

また、仲間の症状を読んで、それに対してコメントするのはとても良いことだと思うのですが、それが「医療アドバイス」になってしまうのは困ったことです。もちろん、明らかに緊急を要する事態が疑われる場合や、不適切な(科学的に有効性が確認されていない)「治療」を受けている場合などは、「すぐにかかりつけの病院に電話した方が良いのでは?」とか「医師に相談したほうが良いのでは?」など、ある程度の助言は、慎重に行えば役に立つかもしれません。そういった慎重なアドバイスはともかくとして、安易な「アドバイス」は、相手の害になることが十分にありえます。助けたくなるのは分かりますが、あなたは彼らの主治医ではありません。そして繰り返しになりますが、「治療に関しては、同じ病気を持っている仲間でも、自分とは違う」ということをきちんと覚えておいてください。

SNSはとても便利なツールですし、同じ病気や悩みを抱える方同士のサポートを容易にしてくれました。せっかくの便利なツールですから、賢く使っていきたいですね。

2014年4月7日月曜日

桜さくら

東京はまだ寒い日もありますが、桜も咲いて、すっかり春です。
桜の花を見ると、「日本に帰ってきて良かった」と感じます。

この時期、お花見をする方も多いと思いますが、私はひとりでゆっくりと散歩しながら花を見るのが好きです。


やっぱり綺麗…。



このスポット、私のお気に入りなんです。電車も見えて、桜も見えて…。私にとってはたまりません。




この2枚は皇居の近くで撮ったもの。八重桜がとても綺麗です。


東京では、暖かかったり寒かったりと寒暖の差が激しいですが、皆さん、ご自愛くださいね。

2014年4月2日水曜日

手術から7年

2007年4月2日(月)、私はミシガンで下垂体の手術を受けました。
今日、手術から7年目を迎えます。
この日を迎えるにあたって、私の闘病について、少し書かせていただきたいと思います。

闘病という物語

「難病」や「障害」を持つ人には、それを乗り越えて輝いた人生を歩んでいてほしい、と期待されているように感じることがあって、それが重くのしかかってくることがあります。もしも皆さんの中にそのようにお考えの方がいらっしゃったら、その方の期待を裏切るようですが、実際の闘病は、そんなに綺麗な物語ばかりではありません。病気によるフラストレーションに押しつぶされそうになったり、それをなかなか理解できない家族と喧嘩になってしまったり、自殺を考えてしまったり…。そういう、泥臭い物語だったりもします。

皆さんの支えに感謝

それでも、闘うことに疲れて切ってしまった時や弱音を吐きたい時、吐き出す場所と相手が私には与えられました。本当にありがたい限りです。そういう場所やそういう人を無しに、7年間闘うのは大変に困難だったことでしょう。

私を支えてくれている友人、家族、内分泌の主治医、それに精神科の主治医には本当に深く感謝しております。皆さん、本当にありがとうございます

自分らしい人生を諦めない

気分が塞ぎ込んでしまうことも多いですが、絶対に希望は捨てないようにします。どんなに辛くても、病気に人生を持っていかれることだけは無いようにしたいです。病気を持っていても、できるだけ私は私なりに私らしく生きていきたいと思います。

2014年4月1日火曜日

今日、新たなスタートを切る皆さんへ

今日から新年度が始まりましたね。
新たなスタートを切る方々も大勢いらっしゃるかと思います。
そんな皆さんに、人生経験の浅い私からではありますが、短いエールを贈らせていただきます。

"人生という道、ふと立ち止まって後ろを振り返ると、自分がいかに長い道のりを歩んできたかが見えるものです。その道のりの分、あなたには力が備わっており、それは、これからの歩みの糧になることでしょう。今日から新たなスタートを切る皆さん、自分に備わっている確かな力を信じて新たな一歩を踏み出していってください。"

大きな変化の時を乗り切るのは大変なことですが、そんな時にあっても、皆さんの心身のご健康がまもられますよう、お祈り申し上げます。

【医療講演会・患者交流会】4月27日(東京都)

「下垂体患者の会」は、4月27日(日)に東京都にて、成長ホルモン(GH)とIGF1に関する医療講演会と、患者交流会を実施いたします。

詳細はこちら

講師は、東京女子医科大学の肥塚(ひづか)先生。
肥塚先生は、下垂体疾患や成長ホルモンの異常がご専門です。

先端巨大症と成長ホルモン分泌不全症(GHD)を持つ患者さん・ご家族の交流も行います。

皆さん、奮ってご参加ください。

また、「下垂体患者の会」の他にも、下垂体関連のイベントが予定されております。
詳細は、こちらをご覧になってください。