2013年10月31日木曜日

難病対策の修正案に関する私のコメント

難病対策の件のアップデートです。
「難病対策の新法制定を巡り、厚生労働省が29日、新制度で医療費助成の対象となる難病患者の自己負担額について、最大でも収入の1割未満とする修正案を示した。」(毎日新聞
詳しくは、上のリンク先をお読みください。

また、1か月の自己負担額の上限が、下記の通り、修正されたとのことです。
▽夫婦2人世帯で、市町村民税が非課税で年収がおよそ80万円までは、3000円。
▽市町村民税が非課税で年収が80万円から160万円までは、6000円。
▽年収がおよそ160万円から370万円までが、1万2000円。
▽年収がおよそ370万円から570万円までが、2万4600円。
▽年収がおよそ570万円以上は、4万4400円となっています。
このほか、生活保護を受給している場合は負担を免除するとしています。(NHK) 
さらに、原案では重症者のみを対象とする、としていましたが、これも、「症状が軽い患者でも、高額の医療費がかかる場合は助成の対象にする」とのこと(NHK)。

この修正案に対する私個人のコメントを書かせていただきます。


月額負担上限額が重過ぎる

年収の約1割も『ただ生きるためだけのお金』(=医療費)として、永続的に負担できますか?(実際には「1割未満」なので、1割よりは少ないわけですが) 未来への投資とか、そういう話ではありません。生きるための医療費のお話です。風邪薬を買いに行って、上記のような金額を提示されたら、どう思いますか?風邪なら治るから良いですが、難病は現在の医療では治らない病気なのです。私達はこの金額を生涯払い続けていかなければならない…。

しかも、これはあくまでも「特定疾患の治療費のみ」のお話。難病患者は合併症があることも多々あり、そちらの治療費は、また別に支払わなくてはなりません。さらには、専門医を受診するために、長距離移動する方もいらっしゃるので、交通費が大変な方もいらっしゃいます。また、入院して大部屋が空いていなければ、差額ベッド代だって払わなくてはなりません。そして、介護が必要な方もいらっしゃいますので、そういう方には介護費用も生じます。つまり、私達は決して、この上限額だけを支払うわけではないのです。

私も決して内分泌内科だけにかかっているわけではありません。現在、定期的に受診している診療科は内分泌内科も含め3診療科。特定疾患や自立支援を利用しても、毎年の医療費は10万円を超えます。これが上記のような上限額になってしまったら、負担はより一層重くなってしまいます。


重症者限定っておかしい

難病を抱えていても、症状がコントロールできていて安定している患者さんだっていらっしゃいます。現に私も、そちら側の患者なんだと思います。しかし、そういう患者さんの症状がコントロールできているのは、治療を継続しているからなんです。逆に、治療しなければ病気が重症化してしまいます。また、治療を受けていれば「普通」の生活ができていても、治療をやめれば命にかかわるようなことだってありうるわけです。「重症者のみ対象」という時、こういった現状は考慮されているのか甚だ疑問です。

また、研究を行っていく際、症状がコントロールできている患者さんのデータだって必要なのではないでしょうか?そのような患者さんがどのような経過をたどって良くなっていったのか、というのは大切なデータだと思うのです。

そして、そもそも「軽快者」と呼ばれる人達の医療費はそんなにかからないはずです。なので、国が負担しても、それは微々たるものだと思うのですが…。


「病人は病人だけでどうにかしてください」ということ?

年収が多い人には沢山負担してもらう ― 一見すると平等に見えるかもしれませんが、おかしいと思いませんか?どうして「難病患者」という括りの中だけでの均衡を図るのでしょう?本来、健常者との均衡を図るべきだと思いませんか?この仕組み、私は「病人は病人だけでどうにかしてください」と国に言われているように感じます。

どうして、健常者も含め、社会全体で難病患者を支えていく、という方針にならないのでしょうか?


難病はみんなの問題

誰のせいでなったわけではない難病。こればかりは、いつ、誰がかかるかわからない;つまりは、国民全員の問題であるわけです。言い換えれば、難病対策とは、国民全員が当事者意識を持つ必要のある問題なのです。

私だって、自分がまさか先端巨大症になるとは思いませんでした。「自分は深刻な病気にはかからない」 ― そう思って生きてきました。しかし、そんな私にも難病は襲いかかってきたのです。

難病とはそういうものなのです。


難病対策、当事者目線で進めていただきたいのはもちろんのことですが、それだけではなく、国民の皆さんにも当事者意識を持っていただきたいと思います。


<参照URL>
難病対策:助成、厚労省案 年収570万円で負担月4万円超 患者「暮らせない」 (毎日新聞)
難病医療費助成 2割負担など見直し案提示 (NHK)

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