2012年9月9日日曜日

アクロメガリーに対するエストロゲン療法

以前、IGF-1とエストロゲンについての記事を書いたことがありました(参考)。
その際、私は
エストロゲンを投与するとIGF-1って低下するんでしょうか?
なんていう疑問を投げかけておりました。
今回、その疑問に答えるような論文が2012年8月30日に出たようなので、ご紹介させていただきます。

Estrogen treatment for acromegaly

まずは概要を和訳させていただきます。

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1930~40年代から、エストロゲンはアクロメガリーの患者に使用され、血漿IGF-1の値を抑制させることでアクロメガリーの臨床兆候と症状を改善させてきた。エストロゲンはGHの機能を後受容体レベルで拮抗し、GHのシグナリングを阻害するため、GHによる肝臓でのIGF-1合成を減少させる。アクロメガリーがアクティブであり、薬物治療を受けていない、またはソマトスタチン受容体リガンド(SRL)やGH受容体拮抗薬によって適切にコントロールされていない、4人の女性患者での治療経験について我々は報告する。現行の治療法にエストロゲン療法(経口ピルや経皮的エストロゲンパッチ)を追加すると、全ての患者でIGF-1が抑制され、そのうち3人は寛解に至った。アクロメガリーにおけるエストロゲンや選択的エストロゲン受容体モジュレーターの使用と、それらの作用のメカニズムを我々は考察した。エストロゲンは、アクロメガリーがアクティブで、SRLやGH受容体拮抗薬に対して部分的にしか反応しない女性患者には、代替療法や安価な補助薬となり得る可能性がある。

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なにやら難しいことが書いてあるように見えるかもしれませんが、一言でいえば、アクロメガリーの女性患者4人は、エストロゲン療法によってアクロメガリーが改善した、ということ。

つまり、「エストロゲンを投与するとIGF-1って低下するんでしょうか?」という私の質問の答えは、この論文によるとYESなんでしょうね。ただし、女性限定の結果ですけどね。


<参考URL>
Estrogen treatment for acromegaly

<過去ログ>
IGF-1とエストロゲンの関係
先端巨大症女性の妊娠分娩

4 コメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。のんともうします。時々拝見させていただいてました。末端肥大症になって術後は5年目です。
エストロゲンでなるほどって思いました。術後は1年くらい不妊治療してたんですが、その時末端肥大症の採血結果も体調も良かったんですよね。もう不妊治療やめてしまったので在宅注射でソマバートとサンドスタチン筋注で抑えてます。小さい体調不良や精神的な不調を性格的にいつもY先生に聞けないです。

Sara さんのコメント...

のんさん

こんにちは。不妊治療を行っている時のIGF-1やGHのコントロール、良好だったんですね。なかなか興味深いです。妊娠でもIGF-1合成が抑制されるみたいですし、エストロゲンとIGF-1の関連性は面白いな、と思います。

さて、小さい体調不良や精神的な不調は、なかなか言いにくいですよね。私も「こんなこと相談して良いのかな?でも、誰に相談すればいいのか分からないし…。」と思いながら切り出すのですが、私の主治医は結構対応して下さるほうだと思います。

ただ、主治医がいなくて他の先生に診てもらった時、倦怠感と気分の落ち込みのことを話したら、露骨に「精神的なものでしょう。」「精神科へ行って下さい」といわれてショックを受けたことがあります。(のちに、精神科のO先生にその話をしたら、ご立腹されておりましたが)

その体験があってからというもの、主治医以外に診てもらう時には、小さな体の不調や精神的な不調について、なかなか話せません。そんな時は、海外患者会の仲間に愚痴を聞いてもらったりしております。

匿名 さんのコメント...

Saraさんコメントありがとうございます。
のんです。

以前、体調不良を申し出たら何でも末端肥大症のせいじゃない的なことを言われそれから体調不良さえあまり言い出せません。
腹部エコーの検査医に去年胆石の疑いありとありますと言われ、主治医には何も言われてないし。不安があります。

精神面は去年からおせわになってる婦人科の先生が漢方医でもあり、たいてい5月から夏まで漢方薬のお世話になり。
そして今年も5月から夏前までお世話になりました。
女性ホルモンも生理周期ごとには採血してないですが、下垂体術後に女性ホルモン系も不安なので調べてほしいと検査してくれたのも今の婦人科の先生です。
今は眠れないのが1番よくないなーと思ってます。

匿名 さんのコメント...

はじめまして
私は、先端巨大症の症状は顔望変化、多毛、発汗、巨大舌などすべてにおいてあてはまるのに、GH値は正常で、脳に腫瘍はありませんでした。igf 1だけが高く異常値です。
高プロラクチンでもあります。

GHも高くないし腫瘍もないから、サンドスタチンなどは処方できないと言われてしまいました。テルロンや、カバサールでも少し抑制効果はあるからと、テルロンや、カバサールを飲んでみたこともありますが、igf1は減少せず、体調にも変化なしです。
私もエストロゲンのみたいな、と思うんですが、やはりエストロゲンが病的に不足してないのに処方してもらうことはどこへ行ってもむりでしょうか、、、

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