2012年8月11日土曜日

下垂体疾患の患者における認識機能障害と精神病理

ホルモンの過剰分泌状態が続くことによる長期的な影響についての興味深いレビューを発見しましたので、概要をザックリとご紹介させていただきます。

A.M. Pereira, J. Tiemensma, J.A. Romijn, N.R. Biermasz
Cognitive impairment and psychopathology in parients with pituitary diseases (PDFファイル)
The Netherland Journal of Medicine
(2012年8月)

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長期にわたって、マクロアデノーマが寛解傾向にある患者においても、
  • QOLが下がる
  • 病気の状態が続く
  • 死亡率が(若干)高くなる
という報告がある。

これらの原因には様々なことが考えられるが、その中には、ホルモンの過剰分泌が続いたことによる中枢神経系への影響が、人格と行動に影響を与えた、ということも挙げられる。

このことに関しては、アクロメガリーとクッシング病が、長期にわたり寛解傾向にある患者において、
  • 精神病理や不適応性格特性の率が高くなる
  • コーピング(問題対処)が健常者とは異なっていたり、コーピングが効果的に行えていなかったりする
  • 病気の捉え方がよりネガティブである
という研究結果もある。

ホルモンの過剰分泌状態の中枢神経系に対する影響は長期に及び、不可逆的(=元に戻らない)である可能性がある。

ホルモンの過剰分泌状態による不可逆的な変化に関しては、さらなる研究が必要である。

しかしながら、コーピングスキルは変化することを考慮すると、QOLは的を絞って介入していくことで改善されていくようにも考えられる。

<参考URL>
Cognitive impairment and psychopathology in parients with pituitary diseases (PDFファイル)

<過去ログ>
先端巨大症のQOLは低い?

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