2011年11月13日日曜日

ES細胞から下垂体形成

先週、「ES細胞から機能的な下垂体の3次元器官形成に世界で初めて成功」というニュースが飛び込んできました。会社で、m3からのメールでこのニュースを知ったとき、正直、信じられない気持ちでした。「もう、そんなことができる時代になったのか…。」と呆然としてしまったのを覚えています。

 下垂体機能低下症の患者さんにとって、これは本当に希望を与えるニュースだったのではないでしょうか。

ポイントは下記の3つとのこと。
  • マウスES細胞から試験管内で胎児の下垂体の発生を再現
  • 下垂体の立体培養で、下垂体ホルモン産生細胞の試験管内分化に成功
  • 下垂体移植による下垂体機能不全モデルマウスの再生治療に成功
詳細は理化学研究所のプレスリリースをご参照下さい。
リンク先のページをスクロールダウンしていくと、分かりやすく図解されております。
下垂体の発生機序は不明な点が多く、ES細胞などを用いた下垂体形成の試験管内での再現も全く手つかずの状態でし た。今回の研究成果から、ES細胞由来の口腔外胚葉と視床下部組織を隣接して形成さえすれば、自己組織化によりその相互作用でラトケ嚢(下垂体原基)が自 発的に口腔外胚葉から形作られることが実証できました。これは、下垂体の発生機序研究や先天性異常の研究に大きく役立つ学術基盤といえます。
また、ラトケ嚢を形作る下垂体前駆細胞は、その後の培養条件によって多様な下垂体ホルモン産生細胞を生み出し、「人 工下垂体」を形成できることが分かりました。特に、ACTHの分泌については、生体と同様の機能性を持つことも証明し、再生医療などへの応用の技術基盤を 確立しました。

へぇ、なかなか興味深いですね。

論文のほうはこちら↓
Suga, H., Kadoshima, T., Minaguchi, M., Ohgushi, M., Soen, M.,Nakano, T., Takata, N., Wataya, T., Muguruma, K., Miyoshi, H., Yonemura, S., Oiso, Y. & Sasai, Y. (2011) ‘Self-formation of functional adenohypophysis in three-dimensional culture. ’Nature ; doi, 10.1038/nature10637 

あと、下垂会のはむろさんも、このニュースについての記事をブログにアップされているので、ご参考に読んでみては?

<はむろさんのブログ>
マウスES細胞から機能的下垂体を立体形成
再生医療へ研究の進展ぜひ
自己組織化
SFEBq法
生への希望、朗報

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