2011年6月26日日曜日

ショパンの「雨だれ」

ショパンの曲の中でも、わりあい譜読みが簡単な曲の中に「雨だれ」という前奏曲があります。
病に苦しむショパンが雨の中、それもおそらく、マジョルカ島で、愛するジョルジュ・サンドが子どもと外出している時、孤独の中、書いたのでは?というお話を、中学時代に何かの本で読んだ覚えがあります。

中間部の重苦しい音が、心身の苦しみや迫り来る闇への恐怖そのものにすら聴こえる、その美しくも陰鬱な響きは、聞く者の心を引き寄せます。初めてそのメロディーを自分の手で奏でたとき、なぜかとめどなく涙が溢れてきました。

さらに美しいのは、完結部。何か、星というか、希望の光を掴んだかのような描写があり、そのあと、平安が訪れる、というところでしょうか。

苦しい闘病の中、愛するジョルジュ・サンドを希望の光として生きてきたショパン。その切ない心情が、この「雨だれ」に凝縮されている気がします。

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