2010年3月19日金曜日

ランレオチド/ランレオチド・オートゲル

今日は日本、未承認薬であるランレオチドについてのお話。

日本にはドラッグラグがあったりで使えないお薬があったりしますが、まず初めに世界的に見て、よく使われる先端巨大症のお薬を紹介します。(情報源はAACE:"American Association of Clinical Endocrinologists"です。)

まず、カテゴリーは大きく分けて3種類。
  • Somatostatin Analogue(ソマトスタチンアナログ)
    •  Octreotide/Octreotide LAR(オクトレオチド/オクトレオチドLAR)
      • サンドスタチン/サンドスタチンLAR
    • Lanreotide/Lanreotide Autogel(ランレオチド/ランレオチドオートゲル)
      • ソマチュリン/ソマチュリン・オートゲル

  •   Dopamine Agonist(ドパミン受容体刺激薬)
    • Cabergoline(カベルゴリン)
      • カバサール

  • GH Antagonist(成長ホルモン受容体拮抗薬)
    • Pegvisomant(ペグビソマント)
      • ソマバート
 あれ、ブロモクリプチンパーロデル;ドパミン受容体刺激薬)は?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカでは使わないのでしょうか?AACEのガイドラインには全く出ておりません。しかも海外患者会では話題にすら上ったことがありません。ドパミン受容体刺激薬ってGHとPRL(プロラクチン)を同時に産生している腫瘍に適応なのですが、なぜか海外患者会ではブロモクリプチンを使っている、と聞いたことがありません。カベルゴリンはソマトスタチンアナログとの併用が多い印象を受けるのですが。。。パーロデル、海外ではアクロの治療には使わないのかしら?気になります。

かと思いきや、逆に日本の皆さんの中には「ソマチュリンって何?」という方もいらっしゃるかもしれませんね。これ、海外では好評で、サンドスタチンで副作用が辛い、というとよくソマチュリンに切り替え、となります。残念ながら日本では未承認薬です。海外患者会のWayneも最初はサンドスタチンLARで酷い倦怠感が続き、ソマチュリン・オートゲルに変更したそうです。変更前は、サンドの投薬を金曜にして、週末は寝込んでいたそうですよ。今の私のようなので、なんとなくどんなだったか想像がつきます。腫瘍に効いても辛い副作用がついてまわると、なんだか一気にQOLが下がってしまうんですよね。私は2007年7月からサンドスタチンLARを使っていますが、未だにあの翌日の倦怠感と偏頭痛発作はどうにもこうにもなりません。あと、投薬直後、お腹がキュルキュルいうのも気になります。投薬後、その日は安静にしていないと翌日は完璧ダウンなんです。

そんな愚痴をこぼしていたら、海外の患者会メンバーに「ソマチュリンに変えればいいのに。」との声が。日本で承認されたら1度試してみたいお薬の1つです。とはいえ、サンドスタチンを作っているノバルティスにはアメリカでPAPのお世話になっていて、無料でお薬をいただいていた、という経緯があるので、こんなに薬価の高いお薬、簡単にスイッチングしたらバチがあたりそうですが。

今、Wayneは4週間に1回、ソマチュリン・オートゲルの自己注射(もちろん筋肉内注射で針もサンド並みの太さですよ)ですが、今までの生活が取り戻せた、と喜んでいます。Wayneがそんなコメントをしたら「私もなんです。」という患者さんが結構な人数、出てきました。サンドスタチンLARの副作用が辛かった患者さんはどうもソマチュリン・オートゲルで副作用がかなり改善される可能性があるようです。

ノバルティスもソマチュリンに負けないように、サンドスタチンの副作用を軽減して下さると私のQOLも多少上がるのですが。私、投薬が通常木曜日なので、金曜日の病欠、遅刻(または直行)、早退(または直帰)率は結構高いです。

ソマトスタチンってTSH(甲状腺刺激ホルモン)を抑制する作用も持っているので、その作用のないソマトスタチンアナログを開発することができれば、倦怠感の副作用が激減するように感じるのですが、そう簡単にはいかないんでしょうか?

それにしても、「ソマトスタチンアナログ」というカテゴリーとしては同じであるサンドスタチンとソマチュリン、何がそんなに違くて、こんなに副作用の出方に差がでるのでしょうか?なんだか謎です。

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