2010年1月29日金曜日

離脱症状&ドラッグラグについて

前回の投稿で書いたメイラックスの離脱症状については女子医大の神経精神科の予約外の先生に電話相談をしました。

それにしてもなぜ、私は離脱症状を恐れるのか?-それは私は以前、ドラッグラグが原因で、とんでもない離脱症状を経験しているからです。

離脱症状について相談

アメリカでうつの治療を始めた私は日本では未承認の優れた薬を服用していましたが、帰国に際してそれらの薬をやめなくてはいけなくなりました。特に辛かったのはベンラファキシン(エフェクサー)というSNRI系の抗うつ剤。この薬はひどい便秘の副作用こそあれ、結構効いていたお薬です。同じSNRIのカテゴリーに属するトレドミン(日本では唯一のSNRI)に比べれば、私にとっては素晴らしいお薬でした。ただ、エフェクサーは離脱症状の酷さで非常に悪名高い抗うつ剤です。何せお薬を飲むのがいつもより2~3時間遅れるだけで離脱症状が現れるようなものでした。ショック様感覚、頭痛、めまい、いらいら、など散々たるものです。それを日本で承認されていないから服薬できません、ってひどい話です。アメリカでかかっていた精神科医に日本で認可されている抗うつ剤のリストを持っていくと「これしかないの?SNRIが一種類って冗談でしょ?この中で君に使えるのはミルナシプラン(トレドミン)とトラゾドン(デジレル)ぐらいではないかな。」("You gotta be kidding! This is it? I mean, only one med under the SNRI category? Hmm, I would suggest milnacipran and trazodone. These are the only ones I can think of.")と驚くと同時に私を哀れんでいました。

結局、エフェクサーから他の抗うつ剤(トレドミン)への移行には女子医大のような、海外の薬について知識を持った先生のいらっしゃる、優れた病院の助けが必要となりました。(というか、それが私の希望だったので、女子医大さんで診て下さるようになったみたいです。)

先端巨大症の検査入院中、同時に抗うつ剤の移行もしていただきましたが、正直言って地獄でした。あまりもの辛さに病棟では夜中、隠れてふだんやらない自傷や自殺ジェスチャーをしたり(本当にバレていなかったのか気にはなりますが。アメリカだったらバレた瞬間に精神科病棟送りです)、気を紛らわすのに階段を1階から10階まで行ったり来たり。看護師さんには「ずいぶん元気がいいのね」と言われてしまいました(汗)。「日中は普通に振舞おう」と思って頑張るのですが、消灯時間後はベッドで聖書を抱えて静かに泣いていることが多かったです。

そんな経験があるので今回、メイラックスを簡単にやめられそうにない、と気づいたときはパニック!「また、あんな辛い思いをするなんて懲り懲り。もう生きていたくない。」

そんな私を当番医の先生は「今はまだ(メイラックスを)減らせる状況ではないのかもしれません。気長にやっていきましょう。症状が良くなって必要なくなればそんなに辛い思いをしなくても減らせるはずですよ。」と仰って下さいました。そうか、そうだった!別に誰も「今すぐやめろ」なんて言っていないし、そうする必要もない。前回とはわけが違う。

結局、「原則1mg、ただし調子の良いときは0.5mg」となりました。

ドラッグラグについて

それにしても、この私のエフェクサーの体験を読んでどう思いましたか?確かにエフェクサーの離脱症状は問題で、アメリカでも「始めると、やめることのできない薬」という印象の強い抗うつ剤です。ただ、こんな薬だってうつには有効で、少なくとも私の命をつないでくれました。それなのに帰国と同時に、それをいきなり取り上げられたわけです。

あんなに有効な薬を日本のうつ病患者の皆さんは恩恵にあずかることができないなんて不公平だな、と思ってしまいます。去年の9月に発売開始されたばかりのリフレックスという抗うつ剤に至っては、アメリカではすでにジェネリックが出ていました。他のお薬だってそうですよね。より副作用の少ない抗がん剤や、先端巨大症のお薬にも日本では未承認のものもあります。私はたまたま先端巨大症にはサンドスタチンLARをアメリカでも使っていたから良かったわけで、もしもランレオチド(ソマチュリン;日本未承認) だったら、またまたパニックだったでしょう。

確かに過去にサリドマイド事件のような苦い経験はあるので、日本の海外の薬剤に対する強い警戒心は分からなくもありません。しかし、だからといって承認にこんなに時間をかけてもいいのでしょうか?人の命のかかっている問題なんです。もうちょっと敏速にことを進められないのかなぁ、とどうしてもぼやいてしまいます。

2 コメント:

ソフィア さんのコメント...

こんにちは。ソフィアと申します。ベンラファキシンについて検索してここにたどり着きました。ベンラファキシンを体験された日本人の方のサイトにやっと出会えて少し安心しました。ベンラファキシンが日本では処方さないという事実(他の海外の処方薬も含め)を知り、内心うすうすそうかなとはわかってはいましたが、やはりショックです。十代後半から父の母国欧州で生活をしていて日本には里帰りといっても2年に一回出来たらいいくらいの程度で、しかしいざ長期で日本に戻らなければいけないといったときの日本での医療体制などが長年の海外生活の性もあって正直困難です。ベンラファキシンは約一年前に一ヶ月だけ処方され、その後、以前のシタノプランを飲み続けましたが、効果が現れる前に薬が切れ、そのままお葬式一時里帰り(2週間ほど)、同じうつ病の友人からは「薬切れてるの大丈夫?」と心配されたのもよそにその時は大丈夫でした。が、欧州帰国後、お葬式の悲しみも残ってか、前よりひどい落ち込みようで病院へ駆け込むと、ベンラファキシンが半年処方されました。その後徐々に減らしていく予定ですが、メディアで言われているように本当に手放せない薬になってしまうのが怖いです。それと、妊娠希望もしているので(医者には半年待つようにはいわれれていますが)今後副作用なども心配です。SARAさんの書かれているとおりもし次回の里帰り時日本で薬が必要なときは女子医大に相談してみようかと思います。

Sara さんのコメント...

ソフィアさん、こんにちは。

ソフィアさんも大変でしたね。また、長期帰国時のことを考えると、やはり医療は心配になるものですよね。私も帰国に際して、とてもとても不安でした。

さて、ベンンラファキシン、副作用もありましたが、私には非常に有効なお薬でした。しかし、わずか3か月服用したところで帰国となり、服用できなくなってしまいました。

その後、なかなかベンラファキシンのように自分に合うお薬が見つからなくて、とても大きなフラストレーションを感じていました。

今でこそ日本でもようやくデュロキセチンがSNRIに追加されたので、SNRIでの治療の選択肢も増えましたが、このエントリーを書いた当時はSNRIはミルナシプラン1剤だったので、フラストレーションいっぱいの状態でこのエントリーを書きました。ので、かなり感情的なエントリーになっております。

このベンラファキシン、私は離脱症状がツラかったのですが、無事やめられました。SSRIのセルトラリン(ゾロフト)に至ってはとてもスムーズにやめられました。その辺は本当に人によると思いますので、ソフィアさんは楽にやめられると良いな、と思っております。

妊娠がご希望なんですね。どうか、元気な赤ちゃんに恵まれますように。

コメントを投稿