月曜に総合外来棟で倒れた背景
流動食「ラコール」始める
アメリカでの流動食事情と日本との違い
2月25日(木)に神経精神科、および内分泌内科の外来がありました。
神経精神科では、私が月曜日に総合外来棟で倒れてしまった件をお伝えすると、栄養剤(つまり流動食)を処方されました。あの外来棟での件ですが、実は原因が
「低血糖」「脱水」といったものだったんですね。理由は単純。
「食べていないから」。
なんで食べないの?と内分泌内科の当番医に尋ねられました。あの時ほど「今日が月曜ではなくて肥塚先生のいらっしゃる日であれば!」と思った瞬間はありません。初対面の先生に本当のことを言えず、でも嘘もつけず、しばし黙ってしまいました。ただ、
無気力で食べる気がしない、とはお伝えしました。あの私の挙動不審ぶりできっと「あぁ、この子、拒食症だな。」とはバレた可能性は非常に高いですが。(実は肥塚先生にも詳しくはお話したことはないんです。でも、肥塚先生になら本当のことをきちんと話せたように思います。ご対応して下さったM先生、本当にごめんなさい!)
看護師のJさんには本当のことをお伝えしておきました。以上が理由です。
- ストラテラが当初1日20mgだったのが75mgに増えた。この薬の主な副作用の1つが「食欲不振」である。
- うつと疲労で無気力のため食欲不振である。
- 元々、摂食障害を持っているため、普通の食べ方ができず、現在拒食傾向にある。
この経緯を精神科のO先生にお話すると、
「流動食、出してあげようか?」と言われました。私はすぐに「よろしくお願いします」とお願いしました。今回は「
ラコール」という栄養剤でバナナ味です。この件については後ほどゆっくりお話いたします。
私はアメリカに住んでいた頃、特に術後に体重が激減してスタミナが持たなくなった頃、よく
Ensure(エンシュア)や
Boost(ブースト)を飲んでいました。いずれも栄養剤で、日本と違ってOTCでした。しかも、実に様々なフレーバーやニーズに合った製品があって本当に重宝しました。タンパク質の多いものや、糖質の少ないもの、エネルギー量の多いものなど、その時その時に応じて選べたので本当に助かりました。
1人暮らしの私にとってEnsureやBoost無しの療養生活なんて考えられませんでした。
個人的にはEnsureの方が滑らかな舌触りで好きだったのですが(特にバターピーカンとバニラが好きでよく箱買いしていました)、サンドスタチンLARのPAPにノバルティスのご好意で受理されてからはノバルティス社のBoostを盛んに購入するようになりました。ただ、Boostはちょっと粉っぽい舌触りだったかな。でも、Boostのストロベリー味はかなりグッドでした。
なぜに日本では栄養剤は「処方箋薬」?
日本に帰国してからというもの、私はEnsureやBoostを薬局に探しに行ったりしたのですが、無いんです!ネットで調べて初めて知ったのは
「栄養剤は処方箋がないとダメ」ということ。 「変なの!滋養強壮剤やサプリは普通に購入できるのに、
どうして栄養剤は食事なのに処方箋が必要なんだろう??」と不思議に思っています。
エンシュアについて(Boostについてもちょこっと)
Ensureは日本にも
エンシュア・リキッドというものが存在するのですが、種類が
アメリカのように様々なニーズに応えられるものでは無い、ということがまず残念な点です。普通のエンシュア・リキッドとエンシュアH(高カロリー)しかないんです。これも一重に「処方箋薬」の扱いとなっているからあまり種類もでないのでしょうか?本国アメリカでは
Ensure(通常品)、Ensure Plus(高カロリー)、Ensure High Protein(高タンパク質)、Eusure High Calcium(高カルシウム)と種類も豊富でした。
さらに残念なのが、日本品は
味にバリエーションがあまり無いこと。私の大好きだったバター・ピーカンは日本には無く、しかもフレーバーはリキッド、Hに各3種類のみ。アメリカのは、
Ensureは6種類、Plusは5種類、Proteinが5種類、Calciumが2種類と非常に豊富なバリエーションです。「味に飽きる」ということはほぼ皆無でした。
また、日本では形状が缶なので、アメリカでの細長いプラスチックに比べて重いですし、かさばるのも難点だと思いました。
さらに、もっと残念だったのが、
ノバルティスのBoostは日本では販売していない、とのこと。Boostは糖尿病用や子供用もあり、血糖値が高めの時には本当に重宝しました。まぁ、Ensureに比べれば各フレーバー3~4種類だったので(通常のBoostのみ4種類でした)味でいったら絶対にEnsureのほうが選択肢がありましたけどね。
あと、EnsureとBoost両者に共通するのは、パッケージが日本のものよりも洗練されていて、美味しそう!と思わせるような絵が入っていたところです。日本品はいかにも「薬」といった感じで、見ていても面白みがありません。
今回処方されたラコールについて
今回O先生が処方して下さったラコールですが、これはバニラ、コーヒー、バナナの3種類のフレーバー。私はコーヒーが好きなので、そのコーヒーと栄養剤を結び付けたくなかったのでバニラかバナナがいいなぁ、と思い今回はバナナを選びました。
私は本当はエンシュア・リキッドのバニラがよかったのですが、O先生は
「ラコールは日本人の食生活に一番合っているんですよ。エンシュアは西洋人向けといった感じですね。」というご説明があったので、「まぁ、今まで試したことのないものを試すのも悪くないか」と思って私は快くラコールで承諾しました。
そんな背景のもと始めたラコール、今のところ不満だらけです。
まず、調剤薬局でショック。今まで缶状のものやボトル状のものしか飲んだことが無かった私にはこのラコールの形状にびっくり!
なんとパウチなんです。なんて面倒くさいのでしょう!これを持ち運んだにしてもそこからそのままは飲めません。まぁ、ストローでも持ち運ぶしかないのでしょうか?「コップに移し変えて下さいね」と薬剤師さん。ただでさえ鬱で無気力な患者がそんな面倒なことをするか~!と若干キレてしまいました。ストローでも大量買いしてこようかな。
- コップに注ぐのが面倒
- コップに注いだらそのコップを洗わなくてはならない
お手洗いに行くのもすでに面倒になっている無気力状態のうつ病患者には辛い試練です。
味はEnsureやBoostと比べるとかなりあっさり。はっきり言って「食べたなぁ」という感覚が皆無。というか
薄すぎます。EnsureとBoostは確かに若干油っぽい感じでしたが、それでも「食事したなぁ」という感覚があり、そのまま快眠できました。
さらに、ここからが一番の問題となってくるのですが、まず、ラコールだとEnsureやBoostの際には無かったお腹の違和感を感じるんです。なんだか
お腹がゆっくりと焼けていくような、そんな感じ。ブランデーをそのまま飲んだときの感覚に少し似ています。
私も医療機器メーカーに勤めているので
(現在休職中ですが)「エンシュアだと下痢してしまう患者さんが多いけど、ラコールに変えたら減ったのよ」という話を営業先で聞くことが多いんです。しかし、私はその正反対で、
どうもラコールが合わないようです。今2日目ですが、ゆっくり飲んでもやはりお腹が焼ける感覚は無くなりません。そのうちにお腹が痛くなってきます。体がカッカと熱くなってきます。顔が痒くなってきます。喉がイガイガします。(これってもしかして何かのアレルギー??)
よく考えたら、私は一般的な日本人ではないんですよね。子供の頃から和食にはあまり馴染みがなく、アメリカには7年いたわけで、帰国後も洋食のほうが多かった。しかも、
なぜか和食を食べるとほぼ確実に胃酸に悩まされるという体質なので、そう考えると
私は「西洋人向けのエンシュア」にして貰ったほうが良かったんだと思います。
たかが栄養剤、されど栄養剤。なんだか怖くなってきました。
あと、もう1つ問題点は、ラコールを飲むと過食嘔吐をしたくなり、それを抑えるのにさらに自傷行為、ODが酷くなるんです。何が問題なのか分からないのですが、私の場合、
ラコールを飲むと衝動性が高まります。こういった問題はEnsureでもBoostでも一切起きませんでした。なんだか怖いです。
昨晩に至っては我慢できず、過食嘔吐した後、際限なく自傷行為を繰り返し(初めて首なんて切りつけました)、挙句の果てにはODまでしてしまい散々でした。(きちんと精神科医には電話で報告したのでご心配なく。胃洗浄は不必要な量のODでした。)
考えてみると、私は体質的に和食が合わないんですよね。女子医大で検査入院中も和食の出た日は必ずお腹が痛くなっていました。原因は不明です。次回、この件についてはO先生、および栄養士さんに相談してみたいと思っています。